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環境面での優先事項

Koch の優れた環境への取り組みには定評がありますが、一般に知られているよりも幅広いものです。デイブ・ロバートソン (Dave Robertson) は冒頭で、すべての Koch 企業は環境面で 5 つの優先事項を共有していると話します。

イノベーションは、より少ない資源を使い、廃棄物を最小限に抑え、環境パフォーマンスを向上させながら、より多くの価値を生み出す新しい技術を発見し、開発することが必要です。エネルギー効率をもっと向上させることで、温室効果ガスをさらに削減することができます。大気環境への取り組みは、大気排出量をよりいっそう削減し、改善するための新しい方法を見出すことに重点を置いています。水の使用に関して長年にわたり力を注いできた結果、複数の Koch 企業が水の使用量をさらに削減し、工場から排出される水量と水質を改善する努力をしています。そして、Koch 企業の施設が設置されている土地を含む資源を効果的に管理することで、Koch と利害関係者のために、さらなる価値を生み出すことができます。

環境に関するパートナーシップ

Koch Engineered Solutions が世界の環境改善にどれほど貢献しているかを知っている人は、ほんのわずかです。同社は、分留システムや燃焼システムの設計と製造で最もよく知られていますが、CO2 や排出削減技術全般においてもリーダー的な存在です。

Koch Glitsch の物質移動装置、John Zink Hamworthy のカスタマイズされた燃焼技術、Koch Separation Solutions の精製技術を使用することによって、あらゆる種類のプロセス施設で排出量を削減できます。KES は、さまざまな種類の排出ガス制御システムを構築するためのターンキー設計と建設の専門知識も提供しています。

また、KES は急速に進化する次世代燃料の分野で、さまざまな代替原料から燃料の作成を可能にしたことで知られています。KES の最適化プロセス設計ユニットは、新しい燃料プラントを競合他社よりも短期間 (20 % 短縮) かつ低コスト (10 % 減) で設計し、納品することができます。また、KES は浄水器製品で高い評価を得ていて、Georgia-Pacific と提携してリサイクル施設を建設し、自治体の廃棄物を箱や容器を作るためのパルプに再生しています。

Koch facilities

Koch の施設の多くは KES の技術を使用しています。ミネソタ州のパインベンド製油所は、1997 年以来、KES のイノベーションを活用して、目標とする排出量を 70% 超削減しています。

KES のエンジニアリング機器とデーター分析の能力で、ますます厳しくなる環境規制への対応を業界に支援しています。また、お客様がリソースをより効率的に利用できるようサポートしています。処理に使う水や、燃焼や発電に使う燃料を減らすことができるため、環境にも大きなメリットがあります。

KES のチーフコマーシャルオフィサーのダン・ヘイコック (Dan Haycook) は、Koch が環境に配慮した多くのメリットを社外のお客様に提供していることに満足しています。「私たちにとって、お客様がそれぞれのスチュワードシップ目標を達成できるようにサポートすることが重要です。当社のイノベーションと環境技術によって、お客様がよりクリーンで効率的かつコンプライアンスと信頼性の高い方法でオペレーションができるようになりました」とヘイクックは言います。「私たちは ESG (環境・社会・ガバナンス) チェックリストよりも、スチュワードシップの視点で物事を見ていますが、実は全員にスチュワードシップの職責があるので、環境面で高い水準を実現したいと考えています」

 

根を下ろす

Georgia-Pacific は、合板からペーパータオルに至るまで、あらゆるものを作るのに森林製品を使用していることで知られています。GP は社員が生活して働くコミュニティにおいて、球場、運動場、公園、トレイルなどの公共空間をより良いものにするための支援でも知られています。GP のマーケティング担当シニアディレクターのジャック・プリブロ (Jack Priblo) はこう話します。「私たちは、コミュニティに貢献する方法で人々を結びつける手助けをしています。新型コロナウイルス感染症が流行した時期では、特に重要なことでした」

「持続可能な林業のリーダーは、コミュニティの発展に寄与するリーダーでもあるのです。コミュニティは私たち家族が根を下ろす場所でもあります」 プリブロはこう続けます。「GP が米国の最大天然資源である子供たちに投資し、質の高い教育を平等に受けられるよう支援することも理にかなっていると思います。私たちは、教師や学校を積極的に支援し、革新的な STEM 教育や職業教育、職業訓練、人材開発を行うことで、機会の利用を増やすことに取り組んでいます」

数千、数百万、数十億

あなたはがサッカー場のメンテナンスを担当するグラウンドキーパーだとします。そして、440 万個のサッカー場を担当していると想像してみてください。さらに、それらの土地に生えている約 20 億本の木を管理しなければなりません。これが、ボビー・マドリー (Bobby Maddrey) が Georgia-Pacific で直面している課題の大きさです。

マドリーは、GP のグローバル林業・生物多様性担当ディレクターです。彼には、6 百万エーカーの絶滅の危機にある森林や保護対象の野生動物の生息地から伐採された木材を GP が購入しないようにする責任があります。(GP は森林を所有していないため、米国内の何百ものサプライヤーから木材や原料を購入しています。) 以前は、これらの土地を監視するために、マドリーと GP の林務官の多くは、ペンシルバニア州からテキサス州、そして太平洋岸まで、数千マイル、数万マイルもの距離を車で移動して調査していたと彼は言います。幸いにも、デジタル森林マッピングと衛星モニタリングという 2 つの組み合わせが、彼の物の見方を変えました。

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    ボビー・マドリー (Bobby Maddrey)、Georgia-Pacific のグローバル林業・生物多様性担当ディレクター。

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    GP は、絶滅の危機に瀕した森林をマッピングして監視し、持続可能な方法で調達された木材のみを購入している業界初で唯一の林産加工企業です。

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「当社のマッピングプロセスは非常に複雑です」とマドリーは説明します。「州の生物多様性データ、高度なモデリング、環境保護団体からの情報を組み合わせて、カスタマイズされたマップを作成します。そして、このマップを衛星画像と重ね合わせることで、森林地帯の状況を把握できるようになります。

「私たちのチームが開発したアルゴリズムは、植生の変化を識別し、その変化がどこで起きたのかを正確に詳しく表示できます」 マドリーは、19 州のいずれかの木材区画を月単位で監視することができ、すべてデスクトップから行えると言います。

GP は、2010 年に設立されたサンフランシスコに拠点を置く企業 Planet の衛星技術を使用しています。Planet では、約 200 基の小型衛星 (サッカーボールよりも小さい) を配備し、毎日、地球上のあらゆる場所を撮影しています。Koch Strategic Platforms は最近、Planet の投資家になりました。このことは、2021 年末までに公開される予定です。

leaf river

ミシシッピ州ニューオーガスタにある GP のリーフ川施設は、3月に EPA ENERGY STAR 認証を取得した米国初のパルプ工場となりました。

マドリーは、Georgia-Pacific が絶滅の危機にある森林で伐採された木から作られたログ、チップ、おがくずなどの製品を購入したくないことをサプライヤーに明確に伝えていると強調します。

「調査の過程で、これらの森林のうち 1 箇所でも伐採が確認された場合は、その材料が GP の工場に入らないように追跡しています。私たちのメッセージは、かなり効果的に伝わっています」

このような成功にもかかわらず、マドリーはこう言います。「このプログラムは、複雑でコストがかかるため、業界でもユニークなものです。でも、私たちはそれが正しいことだと思っているので、とにかく実践しています。私は、このようなやり方で環境を守る GP のアプローチは、最高のものだと信じています」

GP のサステナビリティ担当副社長のジョン・マルケイ (John Mulcahy) は、こう話します。「ボビーと私たちのチームがこのようなプログラムで成し遂げたことは、本当に素晴らしいことです」 「木とテクノロジーをいつも同列に考えるわけではありませんが、私たちにとっては、それが日々の現実です。危機に瀕する森林のプログラムと、持続可能な林業への全社的な支援や革新的な新製品 (E コマース用のリサイクル可能な緩衝材付き封筒など) を結びつけると、GP があらゆる意味でスチュワードシップに取り組んでいることが分かります」

「私は、資源を賢く使い、個人がベストを尽くせるような環境作りに深い関心を持つ企業で働けることを誇りに思います」

— シェリル・コリガン (Sheryl Corrigan)、環境・安全衛生担当ディレクター